誰にでもやってくる最期の日。もしも大切な方が亡くなってしまったら、心残りがないよう丁寧に見送って差し上げたいものですよね。
最近は新しい形のお見送りの仕方が増えていますが、安置の仕方によっては火葬まで対面できなかったり、付き添えなかったりといったことが起こるんです。
「小さなお葬式」では、ご遺族の希望に沿うように「付き添い安置」・「預かり安置」・「自宅安置」という3つの安置方法を提供していますが、その違いを知らないで頼んだために「あとで悔やんでも悔やみきれなかった」なんてことも起きています。
そもそもの安置方法の違いや注意点、そして「小さなお葬式」の安置方法の特徴や注意点をまとめました。
これをご覧いただければ、「小さなお葬式」のプランと安置方法が一目で分かります。ぜひ参考になさってください。
小さなお葬式
【ご遺体安置とは?】
日本の法律では、人がお亡くなりになってから24時間は火葬できないことになっています。
そのためご臨終を迎えてから、棺に納めるまでの間どこかでご遺体を寝かせておかなければなりません。このことを「安置」といいます。
火葬する前には、お通夜や葬儀の日程や内容を決めるなどしなければならないことがたくさんあり、かなりの時間を要します。
しかし、病院の霊安室は長時間ご遺体を預かることはできず、3~4時間で移動させなければならないことも珍しくありません。
ですから、葬儀の細かなことを決める前に、まずはご遺体を安置する場所を決めなければなりません。
その安置場所は、一般的に「斎場または葬儀社の安置所(安置室・霊安室)」・「民間の遺体保管所(安置室・霊安室)」・「ご自宅」の3つに分けられます。
小さなお葬式
【安置する期間】
火葬が義務付けられている日本ですが、先ほども書きましたように、死亡が確認されてから24時間は火葬することが禁じられています。
ですから、お亡くなりになられてから火葬までの間、最低1日以上、一般的には2~3日程度、安置することになります。
ただ、火葬場の混雑状況や休日などの事情により、安置する期間が長くなることもあります。
火葬場は、友引と元日は基本的にお休みです。また、東京のように人口に対して火葬場が少ない地域では数日待たされることもあることをあらかじめ知っておきましょう。
【宗教ごとのご遺体安置の作法】
ご遺体の安置の仕方は宗教や宗派、または地域によっても異なります。
特に信仰する宗教がある方をお見送りするときには、故人に敬意を払う意味でも正しい作法でご安置して差し上げましょう。
仏式の安置の仕方
- 北枕または西枕にお寝かせします。
- 枕は不要です。
- 薄い敷布団に新しいシーツを掛けます。
- 薄い掛布団を上下逆にしてお掛けします。
- 白い布をお顔に掛けます。
- 手は胸元で合掌させ、数珠を持たせます。
- 魔除けの「守り刀(刃物)」を布団の上に置く場合もあります。
- 枕元に「枕飾り」を施します。白木の小さな台または白い布をかけた小さな机に、香炉・ろうそく・鈴・お花立・お水・一膳飯(枕飯)やお団子(枕団子)をお供えします。
- ろうそくやお線香の火は絶やさないようにします。
- 枕団子の個数、お供え物は地域によって異なります。
キリスト教式の安置の仕方
- 北枕が一般的ですが決まりはありません。
- 神父・牧師のお祈りの後に安置します。
- テーブルの上に白の布を掛け、その上に十字架・燭台・聖書・生花を置きます。
- ろうそくの火を絶やさないようにします。
神式の安置の仕方
- 西枕または東枕に寝かせます。
- お顔に白い布をお掛けします。
- 手は胸元で合掌させます。数珠は持たせません。
- 「枕飾り」を施します。白木の台に2本の燈明、榊、お神酒、お水、お塩、洗米をお供えします。
【3つの安置場所と費用、メリット・デメリット】
安置する場所は、「ご自宅」・「斎場または葬儀社の安置所(安置室・霊安室)」・「民間の遺体保管所(安置室・霊安室)」の3つに分けられます。宗教や宗派によっては、安置できる場所が決まっていることもあるので、事前に確認した方が良いでしょう。
次に、それぞれの概要や費用、メリット・デメリットをまとめました。
「ご自宅安置」
概要
かつては、お亡くなりになると自宅でご遺体を安置するのが普通でしたが、最近の住宅事情ではそれが難しくなっています。
自宅安置の場合、ご安置するのは仏壇部屋がよいのですが、なければ冷房の効いた部屋を使用します。布団にご遺体を寝かせ、ドライアイスなどで冷やし、腐敗を防ぎましょう。
また、「枕飾り」と呼ばれる簡易的な祭壇を設けます。そして、それをしまうときに僧侶が読経(枕経・枕勤め)をします。
費用
- 搬送費用として10kmあたり2万円程度
- ドライアイス代として1日、1万~2万円程度
- 枕飾り代として1万~3万円程度
- お布施(お布施の金額については「葬儀や法事のお布施の相場はいくら?」)
メリット
- 亡くなった方や遺族にとっても、落ち着いて最後の別れができるのが最大のメリットです。
- 特に長期入院や施設に長く入っていた方などは、ご自宅にお戻しすることで故人・ご遺族ともに心安らぎます。
デメリット
- 高層マンションやエレベーター設備が整っていないマンションやアパートの場合、搬入が難しいことがあります。(事前に管理会社に確認しましょう。)
- 保冷状態が悪いとご遺体が腐敗してしまいます。
- 宗教や宗派により、ご遺体の寝かせ方や供え物などの作法が難しいです。
- 弔問客をお迎えする用意をしなければなりません。
- 斎場安置と比べご遺体の搬送回数が増え、その分の費用がかさみます。
「斎場または葬儀社の安置所(安置室・霊安室)」
概要
斎場や葬儀社にあるご遺体を安置するための施設です。自宅安置の部屋の確保が難しい、ご近所のお手伝いがない、などの事情から最近はこういった施設を利用する方が増えています。
病院の霊安室を出るまでに斎場や葬儀社が決まっていれば、そこの安置室を利用できます。
費用
- 搬送費用として10kmあたり2万円程度
- 施設利用料として一日5,000円~30,000円前後(公営には、一日目無料、二日目以降2,000円~3,000円前後のところもあります。)
- ドライアイス代として1日、1万~2万円程度
- 付き添い費用として別途5万円程度かかるところもあります。
メリット
- 宿泊型の安置所もあり、自宅安置と同じようにゆっくりと時間を過ごせます。
- 準備やご遺体の管理を全て斎場や葬儀社に任せられるので遺族の負担が減ります。
- 弔問客を受け入れられます。
- 通夜や葬儀の式場に遺体を移動させる必要がありません。
デメリット
- 面会や弔問の時間や人数が決められていることが多いです。
- 施設によっては対面できないところもありますので事前確認が必要です。
- 線香を絶やさないための付き添いを依頼すると費用がかかります。
- 自宅まで遠い場合、ご遺族が喪服を取りに行くなど行き来の手間がかかります。
「民間の遺体保管所(安置室・霊安室)」
概要
火葬までの間ご遺体をお預かりする安置や面会の専用施設で、別名「遺体ホテル」呼ばれることもあります。直葬(火葬式)や家族葬までできるところもあります。
通常は1~2日程度の利用になりますが、火葬場の混雑状況によっては火葬まで待たされる場合もありますので、事前に安置してもらえる日数を必ず確認しておきましょう。
費用
- 搬送費用として10kmあたり2万円程度
- 施設利用料として一日10,000円前後
- 冷蔵設備がない施設の場合、ドライアイス代として1日、1万~2万円程度
メリット
- 24時間営業でいつでも面会できるところがほとんどです。
- 葬儀場所に移動するまでの間、一時的に安置するためにも利用できます。
デメリット
- 火葬施設がないところでは、火葬・葬儀のために別に葬儀社を探さなければなりません。
- 面会はできるものの、自宅や斎場のように付き添うことはできません。
- 冷蔵設備が整っていないところもあり、長期間の安置には向きません。
【小さなお葬式の「お預かり安置」「付き添い安置」「自宅安置」】
このようにご遺体の安置には「ご自宅」・「斎場または葬儀社の安置所」・「民間の遺体保管所3つの場所がありますが、「小さなお葬式」ではその3つに対応した次の安置方法があります。
お通夜・告別式・対面がない最安値の「小さなお別れ葬」プラン以外でしたら、この中からご希望の安置方法を選ぶことができます。
ただ、ご注意いただきたいのは、付き添いできるのは告別式前夜のみの1日になることです。
「お預かり安置」の内容と注意点
- 3つの安置場所のうちの「斎場または葬儀社の安置所」や「民間の遺体保管所」を使用します。
- 原則的に対面はできません。
- 約7割の方が利用している安置方法です。
- 故人の棺、棺用布団、ドライアイス、仏衣一式を用意してくれます。
- 運営スタッフのサポートがあります。
- 安置場所までの搬送(50kmまで)と葬儀場所までの搬送(50Kmまで)の料金はプランに含まれています。
- 「小さなお別れ葬」ご利用の方は、この安置方法のみになります。
「付き添い安置」の内容と注意点
- 「斎場または葬儀社の安置所」でお部屋を用意し、告別式まで一晩中付き添うことができます。
- 付き添えるのは告別式前夜のみです。(2日以上ご希望の場合は別途料金がかかります)
- 枕飾り一式、線香、ろうそくも提供してくれます。
- 故人の棺、棺用布団、ドライアイス、仏衣一式を用意してくれます。
- 運営スタッフのサポートがあります。
- 安置場所までの搬送(50kmまで)と葬儀場所までの搬送(50Kmまで)の料金はプランに含まれています。
- 「小さな火葬式」と「小さな一日葬」では別料金がかかります。
- 付き添う方の布団代が別途かかる場合があります。
- 「小さなお別れ葬」では利用できません。
「ご自宅安置」の内容と注意点
- ご自宅までご遺体を搬送し安置する方法です。
- 枕飾り一式、線香、ろうそくも提供してくれます。
- 故人の棺、棺用布団、ドライアイス、仏衣一式を用意してくれます。
- 運営スタッフのサポートがあります。
- 自宅までの搬送(50kmまで)と葬儀場所までの搬送(50Kmまで)の料金はプランに含まれています。
- 「小さなお別れ葬」では利用できません。
【 小さなお葬式 プラン別安置方法】
このように、「小さなお葬式」では「お預かり安置」「付き添い安置」「ご自宅安置」の3つから希望する安置方法を選ぶことができますが、利用するプランによって条件や料金などに違いがあります。
一覧表にまとめましたのでご覧ください。
割引価格 | お預かり安置 | 付き添い安置 | ご自宅安置 | 注意点 | |
小さなお別れ葬 | 97,900円 | 〇 | × | × | お預かり安置のみ |
小さな火葬式 | 152,900円 | 〇 | △ | 〇 | 付き添い安置は1日当たり別途55,000円 |
小さな一日葬 | 290,400円 | 〇 | △ | 〇 | 付き添い安置は1日当たり別途55,000円 |
小さな家族葬 | 389,400円 | 〇 | 〇 | 〇 | どの安置の料金もプランに含まれる |
小さな一般葬 | 609,400円 | 〇 | 〇 | 〇 | どの安置の料金もプランに含まれる |
なお、「小さな家族葬」「小さな一般葬」の「付き添い安置」は1日です。2日以上の付き添いをご希望の場合は、1日当たり55,000円が必要になります。
小さなお葬式
【小さなお葬式の安置方法 まとめ】
ご覧いただいたように、一口に「安置」といってもその方法は色々です。安置の仕方によっては故人に付き添うことはおろか対面できなかったり、別料金がかかったりします。
クチコミで聞かれる苦情の中には、そもそも安置方法の違いを知らなかったことが原因と思われるものが少なくありません。
安置や葬儀についての知識がないと、葬儀社に確認することすら思いつかず、葬儀社の言いなりになった結果、後でいやな思いをすることもあるでしょう。
いつか必ず訪れる最期の日に備えて、ある程度の情報を得ておくことが大切です。私もネットで「小さなお葬式」の資料を無料で送ってもらいましたが、うっとうしい営業電話はかかってきません。
自宅近隣の斎場の情報なんかもWebサイトよりも細かく出ていますので、「小さなお葬式」を利用するかどうかは別として、まずは資料を取り寄せてみてはいかがでしょうか。
小さなお葬式