曹洞宗の戒名料の値段比較!付け方や文字数も解説

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戒名

戒名はランクによって戒名料が違うというお話は聞かれたことがあると思います。

しかし、ひとくちに「戒名」といっても、宗派によって付け方が異なりますし、長い戒名の中の文字にはそれぞれ意味があります。

ここでは、曹洞宗の戒名について、戒名料の値段比較だけでなく、付け方、意味、文字数についてご説明します。

こちらをご覧頂ければ、曹洞宗の戒名について基本的なことがわかると同時に、実際にどこに戒名をお願いしたらよいのかがご理解いただけると思います。


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【曹洞宗とは】


(道元)

概要

曹洞宗は、臨済宗・黄檗宗(おうばくしゅう)とともに日本三大禅宗の1つで、鎌倉仏教の1つでした。専ら坐禅に徹する黙照禅であることを特徴としています。

社会科の教科書にも出てくる鎌倉時代の僧・道元は、弟子たちに特定の宗派名を称することを禁じていましたが、道元の死後、次第に禅宗を標榜するようになり、その後、宗派の呼称として「曹洞宗」を用いるようになりました。

ちなみに、日本における曹洞宗の呼び方は、曹渓慧能と開祖・洞山良价(とうざん りょうかい)の頭文字を取ったものだと言われています。

本山は福井県にある永平寺と横浜市鶴見区の總持寺です。

教義

お釈迦様が坐禅の修行により悟りを開かれたことから、曹洞宗は、坐禅を根幹としています。

坐禅の仕方は複数ありますが、曹洞宗の場合は、ただひたすらに坐る「只管打坐(しかんたざ)」です。悟りのための手段として修行するのではなく、修行と悟りは一体のものだという「修証一如(しゅしょういちにょ)」と考えます。

また、道元は日常生活における起床・食事・掃除・洗面・入浴などのすべてが坐禅と同じ禅の修行であると説いています。

曹洞宗を含む禅宗には、浄土宗や浄土真宗の「南無阿弥陀仏」といった念仏や日蓮宗の「南無妙法蓮華経」といった題目のようなものはありませんが、読経の前に「南無釈迦尼仏(=お釈迦様に帰依します)」と唱えます。

曹洞宗の有名人

実家が曹洞宗寺院の有名人には次のような人たちがいます。

  • 石川啄木 (歌人・詩人)(啄木居士)
  • 藤子不二雄A(漫画家)
  • 針すなお(漫画家、イラストレーター)
  • ポール牧(コメディアン、タレント)
  • 南こうせつ(フォークシンガー)
  • 有馬嘉男(NHK記者)
  • 内野聖陽(俳優)

お坊さん便
よりそうお坊さん便

【曹洞宗の戒名】

戒名とは

戒名と言うと、現代では「死後の名前」のようにとらわれがちです。

しかし、もともとは、戒名は仏様の弟子になった証として生きているときに授かるもので、出家者だけが授かっていました。戒名の「戒」の字は「いましめ」です。仏様の教えに従って生きることを決意した証が戒名なのです。

それが、極楽浄土に行けるように出家していない人も戒名を付けるようになりました。

ちなみに、浄土真宗では戒名ではなく「法名」といいます。これは、浄土宗にはいわゆる「戒律」と呼ばれるものがないためです。しかし、法名も仏の弟子になった証であり、実質的には戒名と同じととらえて結構です。

また、 日蓮宗では「法号」といいます。日蓮上人の教えに導かれ、法華経を信仰した者に法号が授けられるという考え方です。

曹洞宗の戒名の構成

宗派によっても異なりますが、曹洞宗を含む多くの宗派の戒名は4つの部分から出来上がっています。

例えば、下のものは夏目漱石の戒名ですが、このように分けることができます(ちなみに夏目漱石の宗派は、曹洞宗と同じ禅宗の一つである臨済宗です)。

狭い意味では、戒名というのは「漱石」の部分だけなのですが、一般的に「戒名を授かる」という時には、院号・道号・戒名・位号をまとめて指しています。

次に、各部分について簡単にご説明します。

院号

「院号」は退位した天皇のお住まいになる宮殿を指します。平安時代の嵯峨天皇が御所を「嵯峨院」と名付けたところから始まりました。「後鳥羽院」や「後白河院」が有名ですね。

極めてランクが高く、天皇家や将軍、多大なる社会貢献の実績がある、または、仏教に深く帰依した人に与えられるもので、特別な場合以外にはつけられません。

院号の次のランクには「院殿」があります。しかし、これを使用する人も稀で、古くは徳川家康(東照大権現安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士)、最近では、安倍晋三 元総理(紫雲院殿政誉清浄晋寿大居士)がその例です。

また、近年は、「院号」「院殿」ではなく、「〇〇庵」や「〇〇軒」といった「庵号」・「軒号」を使うこともあります。これらは、院号ほどではありませんが寺院や宗派、社会に貢献した者に贈られる号です。

「庵号」は比較的小規模の寺院を意味する「庵」に由来し、大名の夫人や娘が、化粧地や建物を寄進したことがもとになっています。

「軒号」は、主に禅宗(臨在宗と曹洞宗)の信徒に贈られました。大寺院の住職から隠居した僧が住む寮舎と「軒」と呼ぶことに由来し、もとは大寺院の敷地内に建物を寄進した信者に贈られていました。現在では、代々院号を授与される家の分家筋や、居士号の人物の子孫が、立身出世した場合に追贈の形で贈ることが多いようです。

いずれにしても、「院号」が付くことは少なく、ないほうが一般的です。

道号

「院号」がつくことは少ないので、多くの場合、戒名は「道号」から始まります。

「道号」は、次に続く「戒名」のほかにつける別名で、俗名で言えば号とか字(あざな)にあたります。

トンチで有名な室町時代の僧「一休宗純」の「一休」は「道号」で、本来、仏教において悟りを開いた人に授けられる尊称でした。

しかし、現代では故人の趣味や仕事、性格・人柄をもとにつけるケースが多いです。

戒名

厳密に言うと「道号」に続くこの部分を「戒名」と呼びます。仏弟子としての名前で、これが仏の世界での呼び名になります。

「戒名」は漢字2文字からなり、1文字は、自分の名前から取り、もう1文字は尊敬していた人、「通字」と言われる先祖代々伝えられた漢字、あるいは御仏や経典から取ります。

曹洞宗の場合、経典からの引用が多く、「浄信」「清浄」「信念」などが用いられます。また、対句熟語を付けることが多いという特徴があります。

位号

位号は、広い意味の「戒名」の一番最後につくもので、俗名で言うと「様」にあたります。

年齢や性別、信仰の篤さや社会貢献度などによって、いくつかの、いわゆる「ランク」に分けられ、どんな位号を授かるかによって戒名料が異なります。(各位号の戒名料はこちら

「位号」は宗派によって異なりますが、曹洞宗の場合は、以下のようになっています。

  • 1歳までの乳幼児・水子:嬰子・嬰女
  • 2、3歳から小学校に上がる前までの男女:幼子・幼女
  • 成人:男性=信士・居士など、女性=信女・大姉など(詳細は下の表をご覧ください)
成人の位号
信士(しんじ・しんし)・信女(しんにょ)
  • もっとも一般的な成人男子・成人女子の戒名。仏教に帰依した信者という意味。
  • 江戸時代には下級武士に使用されていました。
  • 例)小説家・樋口一葉(智相院釋妙葉信女)
居士(こじ)・大姉(だいし)
  • 信士・信女より大きく寺院に貢献した成人男子・成人女子の戒名。
  • 信士・信女とならんで一般的によく使われます。
  • かつては貴族や武家にのみ許されていましたが、現在は、人格や人徳に優れ、一般の信徒に比べて信仰心が篤く、社会や教団、菩提寺に貢献をした人にも付けられるようになりました。
  • 例)小説家・夏目漱石(文献院古道漱石居士)、歌手・美空ひばり(慈唱院美空日和清大姉)
院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)
  • 一般的に授与される戒名の中では最高位の戒名。
  • 居士や大姉に院号を付けたものになります。社会的貢献度の高い方、社会的身分の高い方、寺院に対して多大なる貢献をした方につけられます。
  • 一般的な故人につけられることは滅多にありません。

曹洞宗の戒名のその他の特徴

新帰元

位牌には「白木位牌」と「本位牌」の2種類があります。


 (白木位牌)

「白木位牌」は、「仮位牌」とも呼ばれ、亡くなった後すぐに用意して、死者が成仏するとされる四十九日法要まで使用します。

四十九日法要で、「白木位牌」から黒塗りの「本位牌」に替えて仏壇に納め、「白木位牌」は、お寺に納めてお焚き上げにより処分されます。

曹洞宗では、この「白木位牌」の書き始めに「新帰元」、下に「霊位」と記します。「新帰元」は「現世の務めを終えて、あの世に帰る」という意味です。なお、「本位牌」には「新帰元」「霊位」を入れません。

梵字

宗派によっては戒名の上に冠文字として梵字を記載します。梵字とは、サンスクリットを表記する悉曇文字(しったんもじ)のことで、宗派のロゴのようなものです。

曹洞宗の場合、入れるならば「空」という梵字を入れますが、入れないケースの方が多いです。

ご先祖様の位牌を調べてみて、「空」の字が書かれている場合は合わせても良いですが、わからない場合は「空」は特に入れなくてもよいでしょう。

曹洞宗の戒名の文字数

曹洞宗の戒名の文字数は、どのような戒名を付けるか、梵字を入れるか入れないかによっても異なります。大体の目安は次の表のとおりです。

梵字 院号 道号 戒名 位号 合計文字数
1文字 3~4文字 2文字 2文字 3文字 11~12文字
1文字 なし 2文字 2文字 2~3文字 7~8文字
なし なし 2文字 2文字 2文字 6文字



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戒名料

【各位号の戒名料比較】

曹洞宗の戒名料は、位号のランクが上がると金額が上がります。

しかし、各位号の金額は、寺院によって差があります。というのも、戒名を授かるときに納めるお金はあくまで「お布施」だからです。

「お布施」は、「財施」という修行ですから金額が定まっていません。よく、お坊さんにお布施にいくらお包みしたらよいか尋ねると「お気持ちで結構です。」といわれるのはそのためです。

とはいえ、それでは納める側が困るというので、今はあらかじめ「戒名料」を明示しているところも出て来ています。

例としては、テレビで有名な【小さなお葬式】の「てらくる」や【よりそうお葬式】の「よりそうお坊さん便」、東京都大田区の寺院、本寿院があります。

下の表は、それら三者の料金の比較です。

相場 小さなお葬式
「てらくる」
【よりそうお葬式】
よりそうお坊さん便
本寿院
信士・信女 10~50万円 2万円 2万円 3万円
居士・大姉 50~80万円 6万円 6万円 3万円
院居士・院大姉 100万円~ 20万円 20万円 3万円

【小さなお葬式】の「てらくる」とは?

テレビコマーシャルで有名な【小さなお葬式】を運営する「株式会社ユニクエスト」が提供する寺院手配サービスです。

「てらくる」の特徴

  • 檀家になる必要はない
  • 全国に対応している
  • 無料で宗派指定できる
  • 規定料金以外の読経料・交通費・御膳料・心付けは不要
  • 位牌の手配も可能(料金別途)

戒名授与までの流れ

電話またはWebで問い合わせ・相談 → 僧侶からの電話で対象の方のお人柄、ご職業、趣味や入れてほしい文字など相談 → 入金 → 戒名授与

【よりそうお葬式】の「よりそうお坊さん便」とは?

よりそうお坊さん便」は、テレビコマーシャルで有名な【よりそうお葬式】を運営する「株式会社よりそう」が提供する寺院手配サービスです。

よりそうお坊さん便」の特徴

  • 檀家になる必要はない
  • 全国に対応している
  • 無料で宗派指定できる
  • 規定料金以外の読経料・交通費・御膳料・心付けは不要
  • 位牌の手配も可能(料金別途

戒名授与までの流れ

電話またはWebで問い合わせ・相談 → 僧侶からの電話で対象の方のお人柄、ご職業、趣味や入れてほしい文字など相談 → 入金 → 戒名授与

本寿院とは?


本寿院は、東京都大田区南馬込にあるお寺です。天台宗系ですが宗派を問わず広く門戸を開けているお寺です。曹洞宗の戒名授与も受け付けてくれます。

ご住職は、「三休さん」の愛称で知られる三浦尊明氏。

戒名を均一料金で提供するというお寺としては画期的なことをしている以外にも、「NHK」や「よみうりカルチャー」で「つちぼとけ」教室を開いたり、ラオスに小学校を作る国際ボランティアに協力したりと精力的に活動している穏やかなご住職です。

*本寿院の評判についてはコチラ→「本寿院の評判は?格安・均一で戒名がつけられるってホント?

本寿院の特徴

  • 位号のランクに関係なく一律3万円
  • 檀家になる必要はない
  • 全国に対応している(お寺は東京にありますが、電話やメールで受け付けています)
  • 無料で宗派指定できる
  • 規定料金以外の読経料・交通費・御膳料・心付けは不要
  • 位牌の手配も可能(料金別途

戒名授与までの流れ

電話・Web・FAX・郵送・来院で問い合わせ・相談 → 三浦住職からの電話で対象の方のお人柄、ご職業、趣味や入れてほしい文字など相談 →  郵送で戒名証が届き戒名授与される→入金

「てらくる」「よりそうお坊さん便」「本寿院」の違い

一口で言うと、小さなお葬式】の「てらくる」や【よりそうお葬式】の「よりそうお坊さん便」にはほとんど違いはありません。

戒名を依頼すると、【小さなお葬式】や【よりそうお葬式】から提携している全国の僧侶に連絡がいき、そこから各利用者に電話が入るという流れです。

料金体系もピッタリ同じですし、支払が確認出来てから戒名が授与されるのも変わりません。

それに対し、「本寿院」は、戒名を依頼すると「本寿院」のご住職から電話連絡が来ます。

また、「てらくる」や「よりそうお坊さん便」が「お支払い」→「戒名授与」の流れであるの対し、「本寿院」は「戒名授与」→「お支払い」という逆の流れになっています。

そして一番大きな違いは、【小さなお葬式】の「てらくる」や【よりそうお葬式】の「よりそうお坊さん便」は位号のランクによって料金が異なりますが、「本寿院」はどの位号でも一律3万円という点です。


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【戒名を授かる時の注意点】

  1. 菩提寺のある方が菩提寺以外のところで戒名を授与してもらう時は、かならず事前に菩提寺の許可を得ましょう。そうしないと、菩提寺のお墓に入ることを拒否されることがあります。菩提寺のない方、霊園や散骨をする方はその心配はありません。
  2. ご先祖と同じお墓に入る場合、ご先祖よりも高いランクの位号は付けず、ご先祖にそろえましょう。ただし、菩提寺への信仰が厚い、寺院の発展に寄与している、社会的貢献が高い場合は菩提寺と相談のうえ、高いランクを授かることもできます。また、菩提寺に新たに墓を建立する場合も戒名は自由につけられます。
  3. 夫婦で同じ墓に入る場合は、ランクをそろえます。

一番大切なのは、ご自身の身の丈に合った位号を授けてもらうことです。やみくもに多くの金額を支払ってランクの高い戒名をつけてもらうことがよいわけではありません。

お坊さん便
よりそうお坊さん便

【まとめ:費用面から見たおすすめ戒名授与】

以上のことから、「菩提寺のお墓に入らない」、または、「事前に菩提寺の許可を得た」という前提で、費用面から見たおすすめの戒名授与は次のようになるでしょう。

  1. もっとも一般的な位号である「信士・信女」を授かる→【小さなお葬式】の「てらくる」か【よりそうお葬式】の「よりそうお坊さん便
  2. ご先祖とのバランスや貢献度から「居士・大姉」「院居士・院大姉」の位号を授かる→「本寿院

戒名は仏様の世界での名前であると同時に、末代までそれで供養される名前です。見栄や外聞ではなく、その意味をじっくり考えて授かりましょう。


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