日本においては、ひところと比べてだいぶ落ち着いてきたかに見える新型コロナ。
しかし、オミクロン株の出現でまだまだ先は見通せませんね。
そんな中、ある葬儀屋さんの新米社員がアップしたインスタが話題になっています。タイトルは、『コロナで亡くなった人と顔を見てお別れできないの?』 。
マンガで投稿されたこのインスタ。一体どんな内容なんでしょうか?
そして、実際のところコロナでお亡くなりになった方のお葬式は、コロナ前と比べて何が違うのでしょうか?
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【新米葬儀屋、東さんのインスタ】
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話題になっているのは、葬儀社の新米社員、「東さんの日常」のインスタ。
新型コロナウィルスで亡くなった場合は、感染防止のためにご遺族でも顔を見ることができないまま火葬されてしまう、といった誤解を解きたい思いでアップしたそうです。
それが上のインスタです。簡単に内容をご紹介しますね。
志村けんさんらがお亡くなりになって『骨壺で帰ってきた』というニュースで、新型コロナで亡くなったら面会も立ち合いもできないという情報が広がりました。
しかし、あれから1年たち、新型コロナの感染経路は、飛沫感染と接触感染ということがわかってきました。
お亡くなりになっている方は呼吸をしないので飛沫感染はありません。ガイドラインでは、『納体袋(のうたいぶくろ)』に納められていれば面会可能とされていて、実際は通常通りにお葬式を上げています。
ということで、葬儀には一定の人数の方が集まるの通常ですから、マスク・手洗い・換気やソーシャルディスタンスといった対策を講じるのは当然ですが、故人のお顔を見ることができないということはありません。
小さなお葬式
【厚生労働省のガイドライン】
このインスタに出てきた『ガイドライン』というのは、厚生労働省が発表している『新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン』です。一部をご紹介しますね。
まずは、『遺体の感染性に関する基本的な考え方』についてです。
遺体からの感染リスクについて
新型コロナウイルス感染症は、一般的には飛沫感染、接触感染で感染しますが、遺体においては、呼吸や咳嗽(咳のこと)による飛沫感染のおそれはありませんので、接触感染に注意することとなります。
WHO のガイダンスによれば、現時点(2020 年 3 月 24 日版)では、遺体の曝露から感染するという根拠はないとされており、感染リスクは低いと考えられますので、接触感染に対しては、手指衛生を徹底し、本ガイドラインを踏まえた取扱いを行うことで、十分に感染のコントロールが可能です。 納体袋について
遺体は、感染管理の観点から非透過性納体袋に収容することを推奨します。非透過性とは、液体が浸透しないという意味であり、色については透明でも感染対策上の支障はありません。
遺体が非透過性納体袋に適切に収容され、かつ適切に管理されていれば、遺体からの感染リスクは極めて低くなります。遺体を収容・密閉したら、非透過性納体袋の外側を消毒します。この消毒は、遺体を収容する際に、非透過性納体袋の外側に付着することが予想される体液等に対して行うものです。
また、遺族等の方の心情や遺体識別の観点からは、少なくともお顔の部分が透明な非透過性納体袋の使用を推奨します。そのような非透過性納体袋が手に入らない場合の対処方法については後述します。
なお、遺体を収容した非透過性納体袋については、ゆすったり、ぶつけたりすることによる破損、ドライアイスによる破損等が生じ、体液等が漏出するリスクも考えられますので、適切に管理することが必要です。
*太字、アンダーラインは筆者による。以下同様。
また、『通夜、葬儀』『火葬』『拾骨』については次のように示しています。
◆対応のポイント
○ 濃厚接触者でない遺族等の方・遺体等を取り扱う事業者等と濃厚接触者、そして濃厚接触者同士が可能な限り接触しないで亡くなられた方のお顔を見る場を、可能であれば設定できるように検討してください○ 遺体からの感染リスクへの対応:
・非透過性納体袋に収容・密閉されていれば、遺体への特別な感染対策は不要ですが、非透過性納体袋を適切に管理することが必要です。
・遺体からの接触感染を避けるため、非透過性納体袋を開封しないでください。
要は、「東さんの日常」のインスタにあるように『納体袋』を正しく使用し、遺族の方々が正しく感染予防をすれば、お亡くなりになった方のお顔を拝見することができるということですね。
よかったです。
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【納体袋とは?】
ところで、『納体袋』という言葉、なかなかなじみがないですよね。一体どんなものなのでしょうか?
手っ取り早く写真でご紹介します。例えば下のようなものです。
大災害の時などに自衛隊の方がお亡くなりになった方をお運びするときに使っているようなものです。
色は黒だけでなく、白や青、顔の部分だけ透明、全身透明のものもあります。実は、アマゾンでも売っているんですよ。
厚生労働省の『ガイドライン』に出てくる『非透過性』というのは、『液体が浸透しないという意味であり、色については透明でも感染対策上の支障はありません。』ということですから、ちゃんとお顔を見ることができます。
小さなお葬式
【コロナ禍におけるお葬式】
ここ数年は、昔のような多くの方が参列するお葬式が減り、規模の小さなお葬式が増えています。
コロナが広まってから、ますますその傾向が強まり、身近な家族だけで行ういわゆる『家族葬』の割合が高くなっています。(関連記事『家族葬とは?葬儀費用はいくら?』)
確かに、お招きする方も参列する方も、コロナ感染を避けるため遠慮してしまいますよね。(関連記事『コロナ禍の家族葬はどこまでの範囲に声をかけるか?葬儀のコロナ対策』)
そんな現状を鑑みて、東さん、こんなことをおっしゃっています。
コロナ禍のお葬式では、ご家族以外の方も『参列は控えた方がいいかな』という意識があるので、代わりに供花や弔電を送るなど、他の方法を選択する方もいます。実際にコロナ禍になって、供花の数が少しですが増えました。前よりも家族葬を選びやすくなった今だからこそ、お伝えすることを心掛けています
やはり「餅は餅屋」。コロナ禍でお葬式もままならない中、できるだけの供養をしてお見送りできるよう、自分だけで悩まずにプロに相談してみましょう。
例えば、テレビCMで有名な『小さなお葬式』や『よりそうのお葬式
』は、365日、24時間無料で相談に応じてくれます。公式ページにフリーコールがありますよ。
もし電話に抵抗がある場合は、せめて無料で資料を取り寄せておきましょう。この2社は一切、営業の電話をかけてきませんから安心してください。
よりそうのお葬式
小さなお葬式
【あわせて読みたい】
『コロナ禍の家族葬はどこまでの範囲に声をかけるか?葬儀のコロナ対策』
『家族葬とは?葬儀費用はいくら?』